開示・IRが優れている銘柄【3697 SHIFT】を分析

投資

2020年前半は、日本市場でもコロナ銘柄の急騰が起きました。
その後、テレワーク関連銘柄などが目立ちましたが、コロナ関連銘柄は比較的落ち着いてきたように思います。

このコロナ禍において、
業績の見通しが不透明なこともあり、開示・IRが不十分な企業も多い中、
コロナに関する会社の対応についての開示が非常に優れた企業がありました。

その企業が、

3697:SHIFT(市場東証一部)

です。

このSHIFT社は、
決算資料が非常に分かりやすくかつ動画での説明も行っており、
投資家を重視しているIR活動をしていると思います。

さらに早々と、コロナへの会社の対応を開示するなど、開示に関しては評価されてよい企業かと思います。

今回はその「3697:SHIFT」を分析してみます。

SHIFTの事業

SHIFTの事業ですが、

● ソフトウェアテストサービスを中心としたソフトウェアの品質保証サービス

を展開しているIT企業です。

ソフトウェア開発というと、プログラム組んで動かすというイメージが強いですが、
実際にソフトウェアとして販売するまでには、プログラムが正常に動くかテストする必要があります。

テストをしないと、バグが残っていて正常に動かないまま販売してしまうリスクがあります。
(動かないソフトウェアを販売すると、その販売会社の信用にも関わります・・・)

そのため、ソフトウェア開発をする会社では必ず販売前に、正常に動くかをテストするわけですが、そのテストする作業を請け負っているのが、この「SHIFT社」ということになります。

ソフトウェア開発会社
① ソフト開発

② ソフト開発終了

③ ソフトテスト作業をアウトソーシング

SHIFT社
④ ソフトのテスト作業を受託

⑤ ソフトのテスト作業終了

このように、ソフトウェア開発会社はソフトを開発して、その後テスト作業をSHIFT社にアウトソーシングする流れとなります。

このように、ソフトウェアのテスト・品質保証サービスに特化している点で、専門性の高い事業を展開していると言えるかと思います。

SHIFTの強み

SHIFTが事業としているソフトウエアのテスト・品質保証サービスですが、
現在の日本ではソフトウエアのテスト・品質保証サービスのアウトソーシングが未だ進んでいない状況です。

しかし、この市場は、5兆円程度の規模があると言われています。

この5兆円程度の規模があり、まだまだ伸びていく市場で、

● 先行して専門的にソフトウエアのテスト・品質保証サービスを事業展開している

SHIFT社は、先行者利益を獲得、市場全体の利益を独占できる可能性を秘めていると考えることもできます。

これからさらに伸びていく考えられる市場の中で、先行者として市場利益を独占できそうなところが、最も大きい強みではないでしょうか。

加えて、個人的に強みだと思うのは、
IR・開示がしっかりしているという点です。

● 決算説明の動画も、資料も分かりやすい!
● コロナ禍において、いち早く、コロナ感染発覚やそれに対する対応,在宅勤務へのシフト,どうしても出勤の必要な社員への危険手当の支給などといった対策

を発表し、投資家が安心できる情報提供しているところが、非常に好感を持てます。

私も、仕事で上場企業の開示に携わっていますが、
SHIFTみたいに開示をしっかりできる余裕はありません・・・

それだけSHIFT社は、IR・開示を重視しており、それなりの人材も揃えていると見て取れます。

その点は、投資家にとってSHIFT社の強みと言えると思います。

SHIFTの過去5年経営成績

SHIFTの過去5年の経営成績は、

グラフにすると、

こんな感じで、売上高及び利益の伸びは非常に高いです。

※SHIFTは8月決算です。

特に、売上高は毎期1.5倍以上で成長しているという状況です。

これは、特にM&Aによる連結子会社が増えているのも要因の1つだと思います。
実際に2020年度だけで4社がSHIFTのグループに参画しています。

積極的なM&A対応が、SHIFT社の急成長を支えていると言っていいでしょう。

M&Aについては、失敗する企業が多いですが、
SHIFT社は自社のM&Aポリシーに則り、企業の買収を進め、売上拡大をしているところに今後も注目していきたいと思います。

【SHIFT社のM&Aポリシー】

M&Aの実態ですが、意外と、行き当たりばったりで子会社を買ってしまうことが多いんです。
(社長が押し切ってしまうとか、私もそういう会社いっぱい見てきました)

それに対し、M&Aポリシーで縛りをかけつつ、拡大できているのは評価される点ではないでしょうか。

M&Aによって、どれだけ成長が見込まれるのか!?注目されます。

SHIFTの財政状態

SHIFTの直近、
過去5年の資産、負債及び純資産ですが、

グラフにすると、

こんな感じです。

● 利益増により、純資産が着実に積み上げられています。

直近の決算では、長期借入金が11億円程度増加しています。
これはM&A等の資金確保と思われますので、さほど問題と思いません。

自己資本比率は、直近8月末では、
● 53.0 %
ということで、財政状態に問題はなさそうです。

さらにキャッシュの状況ですが、

キャッシュ残高は、年々増加しています。
投資活動CFのマイナス額が大きいですね。

これは何度もお話しているとおり、M&Aによる資金流出です。

さらに実際に直近では、
子会社株式の取得による支出だけでも26億円の支出があります。

キャッシュの支出から見ても分かる通り、かなりM&Aに積極的です。

キャッシュは、借り入れだけでなく、株式の発行による資金調達も進めています。

直近10月22日には、
新株式発行(増資)と株式売出しを発表
しています。

追加の資金調達をしていますね。
これにより、株式が希薄化(1株あたりの利益が低下)されるため、
株価が大幅に下落しています。

確かに一時的には、株価は下落せざるを得ないでしょうね。

しかし、この資金調達で長期的に業績が拡大すると見込めるのであれば、長期視点で投資するのはありかもしれません。

投資としては、今の下落が仕込み時期?なのか悩むところです。

SHIFTの会計注記情報(税効果会計)

私は経理担当者として、会計注記情報にも注目します。

特に有価証券報告書の「税効果会計の注記」については、
将来、利益(税務上の課税所得)をどれくらい計上が見込めるかを判断する、補足情報として使うことができます。

この注記に問題がなければ、
財務諸表を監査する、監査法人が将来の利益(税務上の課税所得)の計上を承認していることになりますので、とりあえず将来に大きな問題を抱えていないと判断できます。

見方ですが、
有価証券報告書の「税効果会計関係ー繰延税金資産の発生の主な原因別の内訳」
をチェックします。

この表の真ん中あたりにある、
「繰延税金資産の合計」が当期大幅に減少していたり、
「評価性引当額の小計」が大きく増加していたりすると、
将来利益(課税所得)の計上が見込めないと判断していることなります。

SHIFTの場合は、
 前期と当期の「繰延税金資産の合計」に大きな変動はない
● 評価性引当額が大きく増加していることもない
ということで、とりあえず将来の業績も問題はないと考えることができます。

SHIFTの株価と指標

● PER(会社予想)101.76
● PBR(会社予想) 20.33
● 1株当たり配当0円
※2020年10月26日時点

こんな状況です。

指標から見る限り、かなり割高ですね。

過去の株価をみると、
● 当期の株価最高値は19,070円、最低値は5,610円
という状況でした。

チャートをみても、ここ2年で株価は上がり過ぎた感はありますね・・・

さらに、直近10月22日の新株式発行(増資)と株式売出しを発表によって、
かなり株価は下落しています。

いずれにしても、
M&Aによる事業拡大によって大きく成長していくなら、割高であっても長期的視点で投資する価値はあるかもしれません。

私のSHIFTへの投資判断

個人的に感じている、SHIFT社の魅力は、

 先行して専門的にソフトウエアのテスト・品質保証サービスを事業展開している
=先行者利益の確保、市場独占

 IR・開示がしっかりしている

この2つです。

株価指標だけみれば、かなりの割高なんですよね。

さらに、新株式発行(増資)と株式売出しを発表によって、
株価の下落は続いています。

この下落が落ち着いたら、長期的な成長を見込んで、
投資をしてみるのもありかなと思っています。

決算説明では、
長期的に売上高1,000億円を目指した取り組み
を進めているとの説明もあり、これが実現するようであれば、今の株価はさほど割高とはいえないのかもしれません。

ただし短期的には、結構株価は増減しそうです。

個人的には、
今の下落が落ち着いてきたころで少額投資を徐々にしていって、
長期でずっと保有してみようか!?

みたいなスタンスでちょっと長期放置してみるのがあり?
といった考えでいます。

私が、SHIFTの株を購入するときは、SBIネオモバイル証券を使って、少額(1株~)投資で様子見してみます。

SBIネオモバイル証券だと、
● 少額投資ができて、
● さらに月額200円の手数料で、
● Tポイント使って株を買える。
というのが、他の証券会社と違っていて良いですね。

日本株を少額投資したい時は、SBIネオモバイル証券が最適です。

●SBIネオモバイル証券

*************************

※決まり文句ですが、投資は自己責任です。
この記事での投資に関する責任は負えないことをご承知ください。


コメント

タイトルとURLをコピーしました