経理の転職で有利になる資格って、簿記以外に何かあるの?
経理へ転職しようと考えている方で、持っていたら有利になる資格は何か知っておきたいところです。
簿記の資格が有利だということはわかるのですが、他に有利な資格ってあるのか気になりますね。
とくに未経験者で経理の転職を考えている方は、資格を取って転職を有利進めたいところです。
そこで今回は、経理の転職で、簿記以外に有利な資格「MOS」について解説していきます。
※MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)という、エクセルやワードを使えることを証明する資格
経理へ転職を目指している方は、簿記以外で転職に有利な資格がわかります!
中途採用の書類選考・面接も行っている現役の経理部長が、転職に有利な資格を解説しますので、ぜひチェックしてみてください。
☞この記事の解説者:経理部IS
・現役の東証一部上場企業の経理部長です
・中途採用の書類選考・面接官も担当しています
・MOSエクセルの資格も保有しています
Contents
経理の転職で、実は有利な資格「MOS」とは?

経理の転職で有利になる資格と言えば、「日商簿記」です。
日商簿記の資格は、経理の転職で有利になるのはよく知られていることですが、他にも有利になる資格があります。
それは、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)です。
このMOSは、エクセル、ワード、パワーポイントやアクセスなどのマイクロソフトオフィス製品を使えることを証明できる資格です。(ソフトごとに資格が分かれています)
その中でも経理の転職では、エクセルが使えることを証明するMOSの資格が有利になります。
なぜ経理の転職でMOSが有利なの?
なぜ、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)の資格が、経理の転職で有利になるのでしょうか。
それは、経理では、毎日と言っていいほど表計算ソフトの「エクセル」を使用して仕事をしていることに関連しています。
このエクセルは、
・数値データの入力や集計に適しており、
・経理の仕事と相性がよいため、
大企業・中小企業問わず、どの会社でも使われています。
今や、経理では「エクセルが使えないと仕事が進まない!」というくらいエクセルが必須になっている状況です。
実際に、「経理でエクセルのスキルは必須かどうか?」という調査もありました。

出典:株式会社ウィルオブ・ワーク「エクセルは使えて当たり前!?気になる経理のホントのトコロ」より
全国の20-30代経理担当の女性から、エクセルのスキルは必須かどうかについてアンケートをとったものですが、86%の人が「エクセルのスキルは必要」と回答しています。
調査結果からも経理の仕事では、エクセルのスキルがあった方が有利だということがわかりますね。
今や経理に必須となっているエクセルスキル、企業で経理担当を採用するときも、やっぱり気にしていますね。
企業側としても、「経理の仕事をスムーズに行うには、エクセルを使いこなせなければならない!」そう考えているのが実情です。
このMOSの資格があれば、エクセルを使えることをアピールできますので、結果として経理の転職では有利になります。
MOSはどんな資格?
MOSは、エクセルやワードなどのマイクロソフトオフィス製品が使えることを証明する資格です。
その中でも、経理の転職で有利になるのは、エクセルを使えることを証明するMOSの資格です。
このエクセルMOSの資格は、ソフトのバージョンごとに
「一般レベル」と「上級レベル(エキスパート)」
に分かれています。

エクセルの操作経験がほとんどない方は、まず一般レベルから勉強を開始しましょう。
ちょっとした作業でエクセルを使っている、といった方は上級レベルからスタートしても問題ありません。
MOS試験の概要
MOSの試験の概要は次のとおりです。
✔受験資格
⇒年齢・国籍を問わず誰でも受験可
✔試験実施日
⇒毎月1~2回日曜日に行われる「全国一斉試験」と、全国約1700の試験会場で毎日行われる「随時試験」2つあり
✔試験方法
⇒試験会場に用意されているPCを使って実技試験を実施。解答終了後すぐに合否結果が表示される。
✔受験料
⇒10,780円(一般レベル)、12,980円(上級レベル)
✔試験合格までの勉強時間(目安)
MOSエクセル資格の一般レベルの場合を想定すると、
・エクセルを使ったことがない方 おおよそ80時間程度
・会社の業務で使ったことがある方 おおよそ40時間程度
実際にエクセルを使ったことがある人は、勉強時間は少なくて済みます。
一方、今までエクセルを使ったことがない人は、エクセルとはどういうものかを知るところから始まりますので、勉強時間は増えます。
さらに、独学とスクールで教えてもらう場合でも、勉強時間は変わってきます。
経理の転職でMOSを取得するメリット

経理の転職のとき、MOSを取っておいた方が理由ってなんだろ?
経理の転職で、MOSを取得するメリットは4つあります。
MOSのメリット
・MOS資格の知名度が高い
・大手企業でもMOS取得を推奨
・実際のエクセル操作スキルが身に就く
・転職活動でエクセルが使えることを証明できる
ここからは、4つのメリットをみていきましょう。
MOS資格の知名度が高い
MOS資格の知名度は、年々高くなっています。
受験者数を見ると、直近の累計受験者数は450万人を超えてきています。
直近の年間受験者数は、19万人ということでかなりの人が受験されており、受験者数は年々増加傾向にあります。
MOSの受験者数が年々増加しているということは、それだけ知名度も高く、世の中で必要とされている資格になっていることがわかります。
大手企業でもMOS取得を推奨
現在、有名な大手企業でも、エクセルやワードの操作が一通りできるよう、従業員に対しMOSの受験を推奨しています。
公式サイトでは、大手総合商社の「双日」やグルメサイトの「ぐるなび」がMOSを社員教育に活用している事例が紹介されています。


これらは一例ですが、大手企業は、
「資格取得という目標を通じて、エクセルやワードといった操作スキルを学んでもらいたい」
という考えでMOSを推奨しています。
大手企業でもこれだけMOSの資格取得が推奨されているということは、それだけMOSの価値が高まっているともいえますね。
私が所属する会社でも、管理部門に所属する人は、MOSの受験を推奨し始めました。
エクセルの操作スキルが身につく
MOSの試験は、PCを使った実技試験のため、実際にエクセルを操作ができるようにならなければ試験に受かりません。
試験勉強を通じて、すぐに経理の仕事で使える、エクセル操作スキルが身につくというところは大きなメリットです。
エクセルが使えることを証明できる
転職活動において、エクセルが使えることを証明するには、資格を持っていることがもっとも効果的でわかりやすいです。
特に経理未経験者は、実務でエクセルを使った経験がない場合も多いため、資格を通じてエクセルが使えることを証明できるMOSは転職でかなり有利になります。
MOSのエクセル資格は、一般レベルでも十分に転職で役に立ちます。
実際に転職して、経理の仕事を始めることになった場合には、上級レベルのエクセルスキルがあると、仕事でかなり有利になります。
将来の経理の仕事で、エクセルを活用していきたいと考えるならば、MOSは上級レベル(エキスパート)を取ることをおすすめします。
上級(エキスパート)レベルのエクセルスキルがあれば、経理の仕事を楽に進めることができますよ!
MOSのエクセル資格の勉強はどうすればいい?

MOSのエクセル資格を取得するには、どうやって勉強すればいいのかな?
MOSの勉強方法は、独学やスクールへの通学、通信講座受講などがありますが、現在のエクセルスキルの状況によって、おすすめできる勉強方法は変わってきます。
独学する方法
独学は、既に仕事などでエクセルを使ったことがある人にオススメです。
エクセルを使っているということは、
・エクセルではどんなことができるのか、ちょっとは理解している
・最低限のエクセル操作はできる
といった状況の人でしょう。
このような人は、MOSのテキストと問題集を買って、それを見ながら実際にエクセルを操作していけば、試験に合格するレベルのスキルが身につきます。
テキストと問題集を買ったら、すぐにでも自宅のパソコンでエクセルを使って試験対策を進めてみてください。
(使っているエクセルのバージョンに合わせて、テキストを選んでください)
スクール通学・通信講座を受講する方法
スクールや通信講座を使った勉強は、エクセルを使ったことがない人にオススメです。
・エクセルは知ってるけど、ほとんど使ったことがない。
・エクセル自体良く知らない
こんな人は、エクセルとはどういうものなのか、基本から覚える必要があります。
わからないことを誰からも教えてもらわずに、いきなり一人で勉強する場合、
・そもそもどうやって勉強をすればよいのかもわからず
・悩んでばかりで勉強が進まない
といったことが多く、勉強の効率が悪いです。
たとえば、学校の勉強も、野球やサッカーなどのスポーツも、まずは先生やコーチから教えてもらうところからスタートしますよね。
それと同じで、何もわからないところから勉強をスタートするには、まず最初に教えてもらうのが一番効率よく、手っ取り早いです。
オススメのMOSスクール・通信講座
エクセルをほとんど使ったことがない人には、以下のスクール・Web通信講座がオススメです。
この中から自分に合う講座を選択して、勉強を進めていけば、効率よく早くMOSエクセルの資格を取得できます。
ここでは、おススメのMOSエクセル講座を3つ取り上げます。
・オススメMOSエクセル講座3選
MOS講座 | ![]() ユーキャン | ![]() 資格の大原 | ![]() KENスクール |
料金 (一般レベル) | 16,000円~ | 19,300円~ | 36,300円~ |
料金 (エキスパート) | 17,000円~ | - | 52,800円~ |
講座形式 | Web通信 | Web通信・通学 | 通学 |
質問サポート | メールでの質問可 (1日3問まで) | 電話・メールの質問可 | 講師の対面サポート |
詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
※2023年1月時点の状況
この3つのMOSエクセル講座は、それぞれ特徴があります。
特にオススメなのが、一般レベル・上級レベルどちらの講座もそろえており、講座料金もリーズナブルな「ユーキャン」です。
エクセルを使ったことがない未経験者や初心者の場合は、スクールに通学してエクセルの基礎から覚える必要があります。
その場合は、「資格の大原」や「KENスクール」に通学して、勉強する方法があります(通学スクールは首都圏のみです)
この3つのMOSエクセル講座については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひこちらも確認してください。
まとめ

今回は、経理の転職で有利になる、MOSの資格を解説しました。
MOSは、エクセルやワードなどのマイクロソフトオフィス製品を扱えることを証明できる資格です。
特に、経理の転職で有利なのは「MOSのエクセル資格」です。
その理由は、経理では「エクセルが使えないと仕事が進まない!」というくらいエクセルが必須であり、エクセルを使える人が優先して採用される傾向があるからです。
このエクセルMOSの資格ですが、勉強する方法は2つありました。
・独学する方法
・スクール通学・通信講座を受講する方法
独学する方法は、既に仕事などでエクセルを使ったことがある人にオススメの勉強方法です。
一方、スクール通学・通信講座を受講する方法は、ほとんどエクセルを使ったことがない人にオススメする勉強方法です。
・通信講座でしっかり勉強したい人向け
・老舗資格の学校で、洗練された授業を受けて勉強したい人向け
・スクール通学で、基礎からエクセルを学びたい人向け
これらの方法で、自分に合った勉強をすれば、効率よくMOSの資格を取得することができます。
このエクセルMOSの資格は、特に未経験者が経理に転職にするときに使えます。
経理未経験者は、実務でエクセルを使った経験がない場合も多いため、資格を通じてエクセルを使えることを証明できるMOSは、転職ではかなり有利になります。
・これから経理の転職を考えている方、
・まだエクセルMOSの資格を持っていない方は、
今から勉強して、資格取得にチャレンジしてみましょう!
経理では、簿記の資格が転職で有利と言われます。
さらにエクセルMOSがあれば、経理への転職の成功率が高まること間違いなしです。