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【簿記2級】未経験からの経理の転職にゼッタイ有利!|現役経理部長が解説】

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経理の転職では、簿記の資格があった方がいい?

簿記2級は、やっぱり経理の転職で有利なのかな?

経理へ転職しようと考えている方で、「持っていたら有利になる資格は何か?」については、事前に知っておきたいところです。

とくに経理未経験者は、「資格を取って経理への転職を有利に進めたい!」と考えている人も多いと思います。

そこで今回は、未経験者が経理の転職で有利になる資格について解説します。

経理の転職で有利になる資格は、ズバリ「日商簿記2級」です。

日商簿記2級は、経理に必要な知識があるかを判断する資格として、世の中に広く知れ渡っています。

そして経理の転職では、日商簿記2級を保有しているかどうかを必ずチェックされます。

現役の経理部長が、未経験者が経理の転職で有利になる「日商簿記2級」について、くわしく解説しますので、経理への転職を目指している方は、ぜひチェックしてみてください。

☞この記事の解説者:経理部IS

・現役の東証一部上場企業の経理部長です

・私自身、経理の転職を6回経験しています

・中途採用の書類選考、面接官も担当しています

Contents

日商簿記2級は、経理未経験者の転職で有利なのか?

未経験者が、経理に転職するとき有利になる資格は「日商簿記2級」です。

日商簿記2級を取得していれば、

・経理の仕事に必要な簿記の知識を持っており、

・経理の仕事でも早く仕事を覚えてもらえる

このように、採用担当者から判断されます。

採用担当者は、経理未経験であっても、できるだけ早く経理の仕事に慣れて、戦力となって欲しいと考えます。

そして、できるだけ早く経理の仕事に慣れるには、簿記の知識を持っていることが必須です。

そこで採用担当者は、

「経理に必要な簿記の知識がありますよ」

「経理の仕事に早く慣れて戦力になれますよ」

ということを証明できる、「日商簿記2級」の資格を持っている人を採用したいと考えています。

このように、日商簿記2級をもっていれば、採用担当者から評価され、経理の転職で有利になります。

日商簿記2級が、求人応募の条件となっている場合もある

日商簿記2級は、経理に必要な簿記の知識があることを証明できることから、会社によっては、求人応募の条件としている場合もあります。

このように、日商簿記2級を持っていないと、求人に応募すらできない場合もあります。

応募できる求人数が減ると、その分転職のチャンスも減り、結果として転職に不利となってしまいます。

転職に不利にならないためにも、日商簿記2級は持っていた方がいいのです。

日商簿記2級保有者の転職状況

企業の経理未経験者で転職した人のうち、全体の44%の人が日商簿記2級を持っていたというデータがあります。

※出典:MS-Japan調査より

このデータからも、簿記2級を持っている人は、経理へ転職できる可能性が非常に高いということがわかります。

求人やデータからもわかるとおり、経理未経験者にとって、やはり日商簿記2級は転職で有利になります。

日商簿記2級さえあれば、未経験でも経理へ転職できるのか?

簿記2級さえあれば経理に転職できますか?

経理未経験者にとって、日商簿記2級があれば転職できる?と思われている人もいるかもしれません。

しかし、残念ながら日商簿記2級を持っているだけでは、経理への転職は難しいと言わざるをえません。

簿記2級以外で転職に必要なことはなんだろう?

未経験で経理に転職するには、日商簿記2級以外に、経理の仕事に生かせる経験があることも重要です。

たとえば、

・営業事務で、部門の売上管理をしていた。

・自分の部署の予算作成・予算管理をしていた

・原料調達部門で、原材料の仕入れと在庫管理を担当していた

・人事部で、給与計算を担当していた

・銀行の営業で、貸出先の会社の決算書をチェックしてきた

このような仕事は、どれも数値を扱っているという点で、経理の仕事と共通点があります。

そして、経理の仕事とも直接関連しているため、実際の経理の仕事にも生かせます。

簿記2級を取得したら、大手企業の経理で仕事できるかな?

日商簿記2級を持っていると「どの企業でも経理へ転職できる」、というわけではありません。

たとえば、日商簿記2級を持っていても、経理の実務経験がない場合、大企業・大手上場企業への転職は難しいところです。

大手企業や東証1部上場企業は人気が高く、経理の実務経験がある人も応募し、競合も多いため、内定を取るのはかなり難しいというのが実情です。

そこで、日商簿記2級を保有する経理未経験者には、少しでも採用される可能性が高い企業を狙って求人に応募することをオススメします。

たとえば、

1.規模が小さい上場企業

2.上場企業の子会社、孫会社

3.急成長している中小企業

このような企業は、経理人員も不足気味であり、知名度が低いがゆえに求人の応募も少ないことから、採用される可能性があります。

経理未経験者にオススメする求人はこちらで詳しく解説していますので、チェックしてみてください。

参考記事:経理未経験者が転職で狙うべき【4つの求人】現役経理部長が全解説!

日商簿記2級は、経理以外の転職でも有利

日商簿記2級の資格は、経理の転職で有利となるのはもちろんのこと、他の職種へ転職する場合でも有利になります。

営業、人事、製品の製造などの仕事をする職種であっても、簿記の知識が必要になることがあります。

経理以外の職種で、簿記の知識が必要となるいくつかの事例をご紹介しましょう。

営業で簿記が必要となる事例

・簿記の知識を使って取引先の決算書をチェックし、今後の取引を拡大させるか縮小させるか検討する

・営業部門の売上管理をするとき、簿記の知識が必要となる

人事で簿記が必要となる事例

・給与計算や社会保険料の処理するとき、簿記の知識を使って会計システムへデータを入力する

・現在どれくらい人件費がかかっているか、将来どれだけ人件費が必要かなど、人件費の管理をするとき簿記の知識が必要となる

製品の製造で簿記か必要となる事例

・製品の製造に係るコストがどれくらいになるか計算するときに、簿記の知識が必要となる

ここで取り上げた事例以外にも、簿記の知識が役立つ場面が数多くあります。

このように、様々な職種で簿記の知識が役に立つからこそ、経理以外の転職でも日商簿記2級が評価され、結果転職が有利になります。

経理の転職のために取得した日商簿記2級が、ほかの仕事でも役に立つということが多くありますよ!

簿記の資格とは?

簿記の資格って種類があるの?

経理未経験者の転職では、日商簿記2級が有利になることについて解説してきましたが、簿記の資格には日商簿記2級以外にも、いろいろ種類があります。

・日商簿記(日本商工会議所 簿記検定試験)

一般に「簿記」といわれるのは、「日商簿記」のこと言います。

世間一般の知名度も抜群で、転職で評価される簿記の資格といえば「日商簿記」になります。

この日商簿記は、レベルごとに1級・2級・3級があります。

3級:経理に関する基本知識を理解し、小規模企業での経理処理を把握できるレベル

2級:一般企業の経理全般を把握できるレベル

1級:上場企業など大企業の経理全般を把握でき、経営管理や分析を行うことができるレベル

基本、日商簿記2級で勉強する簿記の知識があれば、中小企業のみならず一定の規模の大きい会社でも、経理の仕事に対応できると考えられています。

そして、日商簿記2級を持っていれば、経理の仕事に必要な簿記の知識があるとして、転職で評価されることになります。

さらに、この日商簿記2級より取得するのが難しい資格として、日商簿記1級があります。

この日商簿記1級はレベルが高いため、経理での評価は非常に高いものとなっています。

しかし、難しい試験であり取得するまでには時間もかかるため、まずは、転職でも十分に有利な日商簿記2級の取得を目指してください。

その他の簿記の資格

日商簿記以外には、以下のような簿記の資格があります。

・全経簿記(全国経理教育協会 簿記能力検定試験)

全国経理教育協会が主催する簿記の検定試験で、専門学校の学生が受験する傾向があります。

・全商簿記(全国商業高等学校協会 簿記実務検定試験)

全国商業高等学校協会が主催する検定試験で、主に商業高校の学生を対象とした試験です。

これらの簿記の資格を持っていても、残念ながら経理の転職ではあまり有利になりません。

採用担当者によっては、全経や全商簿記の資格の存在を知らない人もいますので、資格を持っていても評価されない場合もあります。

このような実情からもわかるとおり、簿記の資格は、

・知名度が抜群に高い、
・採用担当者からも評価される

日商簿記を取得してください。

日商簿記2級の資格があると何ができるか?

日商簿記2級があれば、どんなことができるの?

日商簿記2級では、資格取得の勉強を通じて、

・経理の仕事に必要な、専門用語を理解できる

・企業で発生する取引全般を理解し、仕訳を起票できる

・決算書の内容を理解できる


・製品を作るときの原価とは何かを理解できる

このような内容を理解することができます。

簿記2級があれば、経理に関する専門用語がわかりますので、経理の仕事でも役に立ちます。

また、経理の仕事では「取引を帳簿に記録する」という作業があります。

この作業は「仕訳を起票する」とも言われ、経理の仕事では必須ですが、日商簿記2級があれば、この作業ができます。

さらに決算書の内容や、自社製品の原価とは何かを理解するということは、経理に限らず管理職・経営者にとっても必須のスキルです。
(ビジネスには欠かせないスキルです)

日商簿記2級は、経理の仕事に必要な知識を身につけることができるだけでなく、ビジネスにも必要な知識を身につけることができるのです。

将来、管理職や経営者を目指す人にとっても、日商簿記2級の知識は必須といってもいいくらいです。

日商簿記2級は、ビジネスに必要な決算書の見方なども理解できる、お得な資格です!

日商簿記2級を持っている人の転職対策

すでに日商簿記2級を持っている経理未経験者が、これから転職をしようとするときにやるべきことは、転職エージェントに登録することです。

転職エージェントに登録して、経理未経験可の求人を紹介してもらって転職活動を始めます。

経理未経験可の求人を紹介してもらえる転職エージェントは、3つあります。

●MS-Japan

●doda

●就職shop

MS-Japanは経理などの管理部門に特化した転職エージェントで、経理の求人を多くもっています。

dodaは、国内最大手の転職エージェントで、経理に限らず国内トップクラス求人の量を抱えており、さらに転職者へのフォローも充実しています。

就職shopは、20代や第二新卒の経理未経験者を対象とした転職エージェントで、未経験可の求人をメインに扱っています。

これらの転職エージェントはそれぞれ特徴があり、紹介してもらえる求人も違います。

紹介してもらえる求人が多ければ多いほど、転職できる可能性も高くなりますので、できればすべての転職エージェントに登録して、求人を紹介してもらいましょう。

これらの転職エージェントについては、以下の記事でくわしく解説していますので、ぜひチェックしてみてください。

参考記事:経理の未経験者が転職エージェントを利用すべき3つの理由【現役経理マンが解説】

日商簿記2級を持っていない人の転職対策

日商簿記2級を持ってない場合で、未経験で経理へ転職を考えている方は、まず日商簿記の資格を取得することをオススメします。

日商簿記2級の資格がなくても、経理に転職できる可能性はあります。

しかし、実際には「日商簿記2級の資格があること」が求人への応募条件となっている場合もあるのが実情です。

資格がないと求人に応募すらできないことになってしまい、結果として、経理へ転職できる可能性が低くなってしまいます。

経理へ転職する可能性を高めるには、応募できる求人を増やすことも重要です。

そのためにも、まず日商簿記2級の取得のために勉強を開始しましょう。

日商簿記2級を取得するには、Webの講義を使って効率よく勉強することをオススメします。

たとえば、資格講座のクレアールでは、スマホやタブレットでも簿記の講義を受講できるようなサービスを提供していますのでおすすめです。

そのほか、効率よく勉強するためのWeb講義については、以下の記事でくわしく解説していますので、ぜひチェックしてください。

※参考記事:【厳選!】簿記2・3級のオンライン講座3選|現役経理部長のオススメ

また、簿記の勉強方法で、独学か通学かWeb通信講座か、どれがいいか悩んでいる方はこちらの記事をご覧ください。

※参考記事:【簿記2・3級の勉強法】独学・通学・通信どれが最短合格できる?上場経理マンが解説

日商簿記以外に、経理の転職に有利な資格は?

日商簿記の資格以外に、経理の転職で有利になる資格があります。

それは、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)です。

このMOSは、エクセルやワードなどのマイクロソフトオフィス製品を操作できることを証明できる資格です。

その中でも経理の転職では、エクセルが操作できることを証明するMOSの資格が有利になります。

なぜ経理の転職でMOSが有利?

なぜ、MOSの資格が、経理の転職で有利なの?

MOS資格が、経理の転職で有利になるのは、経理の仕事内容に理由があります。

経理では、毎日と言っていいほど表計算ソフトの「エクセル」を使用して、仕事をします。

このエクセルは、数値データの入力や集計に適しており、経理の仕事と相性がよいため、大小問わず、どの会社でも使われています。

今や、経理では「エクセルが使えないと仕事が進まない!」というくらいエクセルが必須になっている状況です。

そして企業側としても、エクセルを使って経理の仕事をスムーズに行える人を採用したいと考えています。

そこで、MOSの資格があることをアピールすれば、採用担当者にも、

「エクセルを使って経理の仕事ができる人だ」

と判断され、結果として経理の転職で有利になります。

さらに、MOSは複数の大手企業でもMOSの受験を推奨しており、知名度も高いため、未経験で経理に転職する人にはオススメの資格となっています。

このMOSについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、チェックしてみてください。

参考記事:経理の転職者に知って欲しい!実は有利な資格「MOS」を完全解説

まとめ

今回は、日商簿記2級が、未経験の経理の転職で有利になることについて解説しました。

日商簿記2級を取得していれば、

・経理の仕事に必要な簿記の知識を持っており、

・経理の仕事でも早く仕事を覚えてもらえる

このように採用担当者から判断され、転職で有利となります。

ただし、日商簿記2級があるだけは、経理への転職は難しいです。

経理未経験の転職では、2級の資格に加えて、経理の仕事に生かせる経験があることも重要です。

また、日商簿記2級の資格は、

経理の仕事必要な知識を身につけることができるだけはなく、

管理職や経営者にとっても必要な、決算書の内容を理解できる

など、勉強しておいて損はない資格です。

未経験で経理へ転職したいと考えている人で、まだ簿記2級を取っていない人は、ぜひこの機会に資格取得の勉強を始めてみてください。

※オススメの日商簿記2級の勉強法は、こちらの記事でくわしく解説しています。

※参考記事:【簿記2・3級の勉強法】独学・通学・通信どれが最短合格できる?上場経理マンが解説

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