今回は、経理部員から良く質問される、飲食時に使ったタクシー代の経理処理について解説します。
飲食時に使ったタクシー代の経理処理、
実務でけっこう間違いが多いです。
経理歴20年、現在東証一部上場企業の経理課長が、間違いやすい経理実務事例を解説していきます。
飲食時にタクシーを使った時の経理処理に注意
飲食時にタクシーを使った時の経理処理ですが、意外と気にしていない経理部員多いです。
タクシー代という理由で、「旅費交通費」という勘定科目で処理されていることが多いです。
実は、これは間違いで、
● 得意先等を接待した時
● 社内飲食後
このような場合で、タクシーを使用した際は、いずれも「交際費」という勘定科目を使う必要があります。
具体的には、
● 得意先を接待する場所まで招くためのもの
● 得意先を自宅まで送り届けるためのもの
● 接待を行う社員が、接待場所まで移動するためのもの
● 社員が飲食後、深夜に帰宅するためのもの
このような場合のタクシー代は、すべて交際費です。
経理処理する時点では、区別するのが難しいです
飲食時のタクシー代を交際費として処理せず、旅費交通費とした場合は、税務調査で指摘される可能性があるので要注意です。
外出や出張時のタクシー代と、飲食時のタクシー代を判別する方法
タクシー代といっても、外出や出張などで使ったのか飲食のために使ったのかわからないため、すべて旅費交通費で計上するといった場合もあるかと思います。
このように処理した場合、税務調査で疑われます。
税務調査で疑われた際、以下のように判別されます。
● タクシー領収書には時間が記載されていないことが多いが、飲食代の領収書日付とタクシー代の領収書日付を照合することにより、飲食時のタクシー代と判別される。
● タクシーチケットを使用した場合は、乗車・降車場所及び時間記載欄もあるため、飲食街が乗車場所になっている時点で、飲食時のタクシー代と判別される。
このように、外出時や出張時のタクシー代と飲食時のタクシー代が判別され、税務調査にて指摘されることが多くあります。
経理実務での対応
経理実務においては、税務調査でも指摘されないように、
● 経費精算時、交際費計上の可能性があるタクシー代について、本人に確認する
また、状況次第では、
●判断に迷うものは交際費に計上してしまう
このように処理しましょう。
まとめ
このように、外出時や出張時のタクシー代と飲食時のタクシー代では、経理処理が異なります。
また、その区分をすることが難しいことが多いため、
● 経費精算した本人へ内容を確認する
● 判断に迷うものはすべて交際費に計上してしまう
この対応を必ず行うことをおすすめします。
税務調査でも指摘される可能性があるため、注意して経理処理しましょう。
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