【間違いやすい経理事例】未払金と未払費用 科目の使い分け

会計・税務

今回は、経理部員から良く質問される、
未払金と未払費用の科目の使い分けについて解説します。

未払金と未払費用、似たような科目ですが

どのように使い分けすればよいでしょうか?

IS課長
IS課長

未払金と未払費用の使い方を間違っている場合、
結構多いです。

経理歴20年以上、現在東証一部上場企業の経理課長が、
間違いやすい経理実務の事例を解説していきます。

未払費用とは?

未払費用とは、

一定の契約に従い継続して役務の提供を受ける場合、既に提供された役務に対していまだその対価の支払が終らないものをいう。

このように定義されています。

未払費用の科目を使う場合の例ですが、

● 給与の未払
● 社会保険料の未払
● 賞与に係る社会保険料の未払
● 支払利息の未払
● 賞与の支給額が確定したが未だ支払をしていない場合

このような場合、未払費用の科目を使用します。

未払金とは?

未払金とは、

通常の営業取引以外の取引により発生する債務で、短期間にその支払いがなされるものです。

このように定義されています。

「継続して役務の提供を受ける」ということとは関係なく
「払うべきものをまだ払っていない」

という際に用いる勘定科目で、性質は買掛金に近いですが、本業以外の取引に使用します。
(買掛金は、材料の仕入や商品の仕入をした際に使う科目ですね)

未払金の科目を使う場合の例ですが、

● 固定資産を購入した場合の未払
● 一時的に発生する会社の経費(消耗品、飲食代など)の未払

このような場合、未払金の科目を使用します。

注意点

未払費用と未払金は、よく混同して使われます。

たとえば、
× 給与手当/未払金
給与の未払など、未払金を使って計上していることがあります。

科目の使い分けとしては、

継続的に役務の提供を受けるか否か!!

を判断基準としてください。

● 今回限りの経費に対する未払は、未払金
● 契約に基づいて毎月発生する費用の未払は、未払費用

こんな感じで覚えておければいいのではないでしょうか。

IS課長
IS課長

人件費関連と、支払利息の未払は「未払費用」を使う
そんな覚え方もありです。

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