上場企業の経理へ転職したいのですが、
転職に有利な資格やスキルはありますか?
今現在、経理業務に携わっていて、これから上場企業の経理に転職してみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、そんな上場企業の経理に転職してみたいという人に向けて、転職に有利になる資格やスキルについて解説します。
☞この記事を書いている私は、
●現在、東証一部上場企業の経理課長です
●現在も中途採用の書類選考、面接担当しています
採用側の目線で、転職に有利な資格とスキルを解説していきます。
☞この記事を読むと、
●上場企業の経理への転職で求められている資格とスキルがわかります。
上場企業の経理に転職したいと考えている方には、特におすすめの記事です。
是非この記事を参考にしてみてください。
【上場企業の経理】転職に有利な資格とスキル
上場企業の経理に転職しようとする時、有利になる資格とスキルは、5つあります。
①税金・単体/連結決算・開示業務スキル
②会計システム導入スキル
③ITツールを使いこなすスキル
④エクセルを使いこなすスキル
⑤簿記などの経理系の資格
会計や税務の知識経験はもちろんのこと、ITに関するスキルも重要になってきます。
現在の上場企業の経理は、いかに業務の効率を図れるか!?が重要な課題です。
経理業務の効率化を実施するために、会計税務の知識はもちろんのこと、ITをフル活用することが求められているのです。
会計税務の知識 + ITスキル
これが今の上場企業の経理で求められているのです。
上場企業の経理で求められている資格やスキルを持っていれば、もちろん転職でも有利になります!
ではここから、この5つの転職に有利になる資格やスキルについて具体的に解説してきます。
税金計算・単体/連結決算・開示業務スキル
会計・税務の知識経験は、上場企業の経理にとって必要不可欠なスキルです。
特に、
●単体決算、連結決算全般
●税金計算(申告書作成)
といったスキルがあると上場企業では即戦力になれます。
さらに、上場企業であれば、
●有価証券報告書
●決算短信
●会社法計算書類等
といった開示に関するスキルも必要です。
一昔前ですと、これらのスキルは業務を通じて徐々に経験していくものでした。
企業側としても、経験を通じてスキルを付けてもらえるように教育をしてきました。
しかし、
今は企業側では、じっくり教育できるような余力がなくってきています。
少ない経理人員で業務を回すのに手一杯の状況であり、一から十まで丁寧に教育する余裕がないのです。
企業側の本音を言えば、
●社員は自己啓発して会計税務の知識を付けてほしい
●会社からの指示待ちではなく、自分から率先して実務経験してほしい
と思っています。
このように経理人員を教育する余裕がない企業は、すでに会計税務のスキルを持った人を即戦力として採用したいと考えています。
だからこそ会計税務のスキルがある人は、転職で有利になりますね。
今述べた、決算、税金計算及び開示まですべてのスキルを持っていれば完璧です。
しかし、そんな人はなかなかいませんね。
もちろん企業側も、すべてのスキルを持っている人だけを採用しようとは考えていません。
会計税務の1つだけでもスキルがあれば、採用に前向きになります。
上場企業の経理に転職したい方は、今自分にどれだけ、会計税務のスキルがあって、転職に有利になるかを確認してみましょう。
今の自分に不足している会計税務のスキルは何か?
を棚卸することも重要です。
会計システム導入スキル
今の経理では、
会計システムを使って仕事をすることが当たり前となっています。
このため、会計システムが使えないと、経理の仕事はできないと言っても過言ではありません。
そしてこの会計システム、古くなってくると業務効率が悪いことなどの理由から入れ替えを実施します。
とくに上場企業では、数年周期でシステムの入れ替えを実施します。
このシステムの入れ替えのとき、
会計システムの導入のスキルを持った人材
が必要になります。
この会計システムの導入では、
●新システムの選定
●システムの基本となるマスタ構想、設定
●データ移行
●新システムでの運用構築
●他システムとの連携対応
など、多岐にわたる対応をしなければなりません。
システム導入を実施する担当者は、
●会計や税務の知識があるのは当たり前
●システムの設定やシステムを稼働させた後の運用まで構築できる人
でないと務まりません。
未経験の経理担当者がいきなり会計システムの導入をやろうとしても、そう簡単にできるものではありません。
ハッキリ言うと、会計システムの入れ替え経験をした人でないとできません。
そのため、企業では会計システム入れ替え時に、システム導入経験者を必要とします。
また、会計システム導入経験者は、
● システムのあるべき姿を理解しており、
● システムを使いこなす能力にも長けていることから、
転職先の会社でもシステムをうまく使いこなし、さらにはシステムの運用改善までできる能力をもっていると期待されます。
このように、
●どのようにシステム入れ替えを進めるべきか理解している
●システムを使った業務の運用構築もできる
●転職してもシステムをすぐに使いこなせる
といったスキルを持つ会計システム導入経験者は、上場企業にとっても魅力ある人材であり、転職ではかなり有利になります。
会計システム導入の経験者は、かなり貴重です。
転職市場でも価値ある人材だと思います。
ITツールを使いこなすスキル
今の仕事環境の中で、ITツールを使わないで仕事をすることはあり得ません。
例えば、
● メールシステム
● チャットツール
● タスク、スケジュール管理ツール
● Web会議ツール
● ファイル共有ツール
● 電子承認ワークフローツール
● ペーパーレス化のためのツール
など、ITの便利ツールを使って、仕事の効率化を進める流れは止められません。
さらに、昨今は常に新しい便利なITツールがどんどん出てきています。
このような状況の中、経理業務も新しい便利ツールを使って業務効率をしてコスト削減、作業工数の削減をしていかなければなりません。
しかし、経理部門のメンバーは、会計税務は得意ですが、ITに弱いという人がけっこういます。
「専門は連結だ、税務が専門だ、ITなんて専門外だ」
と思っている経理の方々もいますが、そんな考えではもう経理やっていけません。
今経理に求められている人材は、
●決算業務のタスク管理を、ITツールを使って簡単に行えるようにする人
●テレワークでも経理業務が円滑に行えるように、Web会議ツールやチャットツール導入したり、使い方を教えたりできる人
●監査法人など外部の人ともファイルを共有できるように、ファイル共有ツールやストレージサービスを導入し、ツールの運用ルールを構築できる人
●請求書などを紙から電子へ、ペーパレス化するためのツールを導入し、実務に落とし込める人
このように、ITツールを導入して業務の効率化を行う人が今経理に求められているのです。
そして今の上場企業では、積極的にITツールの導入を進めているのが現状です。
今上場企業の経理で仕事をしていくには、
●今経理で効率化しなければならない業務はなにか?
●今、どんなITツールがあるのか?
●最新のITツールの動向はどうなっているのか?
などに興味を持ち、常にアンテナを広げて情報を収集し、勉強するような人でなければいけません。
会計税務とはまた別の専門的知識・経験が必要となってきますが、経理業務の効率化を図るためには、今では必須のスキルとなっています。
今までの経理職では考えられなかった、ITに関する知識経験が求められている現状を理解しましょう。
そして、この知識経験があれば、経理の転職でも有利に働くことは確実です。
エクセルを使いこなすスキル
今の経理では、エクセルはほぼ毎日のように使用します。
エクセルで、
●決算資料作成
●分析資料作成
するのは当たり前です。
会計システムや基幹システムからデータを出力して、エクセルで加工するといったことも、毎日のように行っています。
これは上場企業に関わらず、どの会社の経理でも同じようにエクセルを使用しています。
正直なところ、
●エクセルがなければ、経理はできない。
とまで言えるかもしれません。
今やどこの経理でも必須となっているエクセルですが、経理業務を効率的に行うためには、エクセルのスキルも重要です。
今経理に必要とされるエクセルスキルは?
今経理に必要なエクセルスキルですが、
●SUMIFなど複数の関数を使いこなす
●ピボットテーブルを使いこなす
このようなスキルがないと、経理業務を効率的に行うことはできません。
さらに、
●エクセルマクロVBA
といったプログラムを使って、エクセルでの手作業を自動化して業務効率化することが必要となっています。
このように、エクセルを使って業務を効率的に行える人材が、経理では常に求められています。
今までは、「エクセルを使ったことがあります。」といえば、とりあえず経理の転職でも問題なかったのですが、
これからは、
エクセルをどうやって使いこなしているか!?
をアピールしないと、経理の転職では有利に働きません。
それだけ、エクセルの高いスキルが経理に求められているのです。
エクセルを使いこなすことができる人ほど、経理業務も楽にすることができます。
さらに転職でも有利に働きますので、ぜひ高みを目指してエクセルの勉強をしてみてください。
経理職で、エクセルのスキルは必須です。
必要あれば、スクールで勉強してください。
さらに、エクセルマクロVBAのスキルがあれば、なお転職では有利になりますね。
(経理でエクセルマクロVBAを使える人は少ないのですが、使える人を採用したいという需要はあります)
もし、エクセルマクロVBAに興味があって、勉強してみたいと考えている方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
簿記などの経理系の資格
上場企業に転職するうえで、簿記などの経理系の資格は必須といっても過言ではありません。
最低限持っていて欲しい資格は、
日商簿記2級です。
これは上場企業の経理に転職するには必須といってもよい資格です。
一般的には2級レベルの知識がないと、上場企業の経理さらには決算作業を担当するには厳しいと思われているため、企業側も採用する時は必ずこの資格の有無をチェックします。
もちろんですが、
●日商簿記1級
●税理士試験の簿記論や財務諸表論などの科目合格
いずれかを保有していれば、転職に有利になることは言うまでもありません。
いずれにせよ、上場企業の経理で中途採用の書類選考をする場合、簿記等の資格が無いと選外にされる可能性が高いです。
上場企業の経理に転職を希望していて、日商簿記2級を持っていないかったら、効率よく勉強して早く取得しましょう。
最近では、オンライン講座で効率よく簿記の資格も取れますので!
まとめ
今回は、上場企業の経理に転職するための、有利な資格とスキルについて解説しました。
今の上場企業の経理には、
①税金・単体/連結決算・開示業務スキル
②会計システム導入スキル
③ITツールを使いこなすスキル
④エクセルを使いこなすスキル
⑤簿記などの経理系の資格
これらの5つの資格やスキルが求められています。
そして、これらのスキルや資格を持っていれば、上場企業の経理の転職に有利に働きます。
とはいっても、これらのスキルや資格をすべて持っている人はなかなかいませんね。
企業側としても、すべてのスキルや資格を求めているわけではないですが、それでも最低でも2つは持っていて欲しいところです。
これらのスキルや資格が全く無いと、上場企業の経理への転職は厳しいです…
上場企業の経理の求人は、専門の転職エージェントから紹介してもらうこと
そして、上場企業の経理への転職をするには、上場企業の求人を多く持っている転職エージェントから求人を紹介してもらう必要があります。
●doda(デューダ)
20代で上場企業の経理を目指すならdoda(デューダ)に登録するのがおすすめです。
求人はかなり多く業種も幅広くそろえているので、希望する上場企業の経理の求人も見つかりやすいです。
●MS-Japan
20~30代で上場企業の決算担当の仕事などをやってみたいと考えている人には、MS-Japanへ登録するのがおすすめです。
MS-Japanは管理部門に特化した転職エージェントで、上場企業含め経理の求人をかなり多く持ってます。
●JACリクルートメント
30代以降で上場企業の経理実務全般にチャレンジしたい、リーダーとなって決算を仕切ってみたいなどと考えている人には、JACリクルートメントがおすすめです。
JACリクルートメントは、決算や税務の専門職・リーダークラスのワンランク上の求人を多く持っている転職エージェントです。
年収が高めの、上場企業の経理の求人が多いのが特徴ですね。
最後に、今回ご紹介した、
●転職に有利になるスキルや資格を身に付けて、
●上場企業の経理の求人を持つ転職エージェントを使って、
是非、上場企業の経理への転職を目指してみてください。
転職後はレベルの高い上場企業の経理業務を経験することができます。そしてさらに上の経理のスキルアップもできます!
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