経理に興味ありますが、経理やったことはありません。
転職して経理をやってみたいのですが、未経験でも転職できますか?
経理の未経験者でも、経理へ転職することはできます!
ただし、条件が5つあります。
経理の未経験者でも、経理職へ転職することは可能です。
実際に私が所属する会社でも、経理の未経験者を採用したことがあります。
しかし、
未経験者が経理に転職する場合、会社が求める5つの条件を満たす必要があります。
そこで今回は、
経理の未経験者が、
経理職へ転職するために必要な「5つの条件」
について解説していきます。
☞ この記事は、
●経理未経験者
●これから経理に転職したいと考えている方
向けの記事です。
経理未経験者で、経理への転職したいと考えている方に読んで欲しい記事です。
☞ この記事を書いてる私は、
●現在、東証一部上場企業の経理部長
●転職者の中途採用では、書類選考と1次面接を担当
●私自身も、転職6回の経験あり
●経理の未経験者を採用したこともあり
現在も定期的に、中途採用の書類選考・面接官をやってます。
☞ この記事を読むと、
経理未経験者でも、経理職へ転職できる可能性を高めることができます。
では、完全に採用者側の目線で、経理未経験の転職者に求める5つの条件について解説していきます。
経理未経験の転職者に求める5つの条件とは?
経理未経験者を経理として採用する場合、次の5つの条件を満たしていると、採用側は採用に前向きになります。
経理未経験の転職者は、経理に採用される可能性が高まります。
その条件とは、
条件①簿記の資格を持っていること
条件②エクセルの操作ができること
条件③パソコンスキル・ITスキルがあること
条件④経理でやりたい仕事が明確であること
条件⑤年齢は20代~30代前半であること
この5つです。
経理未経験で応募するなら、この5つの条件を満たして欲しい、というのが採用側の思いです。
経理の未経験者が悩むこと
経理未経験だけど、経理職に転職したい!
こんな思いを持っている人で、不安なことは、
●そもそも未経験で、経理に転職できるの!?
●やっぱり未経験だと転職では不利になるの!?
ということでしょう。
結論としては、
厳しいけど転職できる可能性はある!
ということです。
やっぱり経理の採用では、経験者が優先されるのが当り前です。
その経験者と競って内定を獲得するには、経験者と競えるレベルの条件を揃えておく必要があります。
その条件が、
今回解説している5つの条件になります。
5つの条件を満たして、転職できた事例
経理未経験の転職者に求められる5つの条件を満たすと、転職できる可能性は高まります。
実際に、私自身も採用する側として、5つの条件を満たした転職希望者を採用した実績もあります。
★ 経理未経験者を採用した事例
①経理の実務経験なし 20代後半男性
●転職エージェントからの紹介で正社員採用
●前職では、事務・給与計算業務の経験あり
●ワード、エクセルの関数・ピボットテーブルを使える
●日商簿記3級保有
②経理の実務経験なし 20代半ば女性
●紹介派遣(※1)で数か月後、正社員採用
●前職は、庶務・総務の経験あり
●エクセルの関数を使える
●日商簿記3級保有
●MOS(※2)のエクセルエキスパート保有
(※1)紹介予定派遣とは、派遣期間終了後、本人と派遣先企業と合意のもとに正社員として採用させる働き方です。
一定期間「派遣」で働くことで実際の仕事内容や職場を見極められ、未経験でも希望の仕事に就けるチャンスがあります。
(※2)マイクロソフトオフィススペシャリストという、エクセルやワードなど、マイクロソフト製品を使いこなせる能力を示す資格です。
いずれの方も、経理の実務経験はないのですが、簿記の資格は保有していました。
それと、エクセルがかなり使えるというところも注目点ですね。
そして、2人とも5つの条件は満たしていました。
これからは、事例で取り上げた2人も満たしていた「5つ条件」について、
具体的に解説していきます。
【ご参考:紹介派遣から正社員に採用されるケース】
最近では、紹介派遣から正社員として採用されるケースも多くあります。
採用側としても、様子を見て問題なければ正社員として採用したいと考え、紹介派遣でお願いすることが多くあります。
例えば、
テンプスタッフ
といったところに登録して、紹介派遣から正社員として採用される、といった流れもあります。
場合によっては、紹介派遣から経理職の正社員を狙うのもアリですね。
条件① 簿記の資格を持っていること
5つの条件の中でも、簿記の資格は最重要項目です。
経理未経験者を採用した場合、
●借方、貸方とはなにか?
●仕訳とはなにか?
●勘定科目とはなにか?
●決算書とはなにか?
といった、
経理の初歩から教えるのは、会社としてかなり負担に感じます。
そのため、経理未経験の転職者は、
「経理の知識はありますよ」
といったことを証明する必要があります。
この証明をするために必要なものが、「簿記の資格」ということになります。
採用側としては、未経験者であっても、
最低限の経理知識は持っていて欲しいと思っています。
簿記の資格を取る際、
●借方/貸方
●仕訳の起票
●勘定科目など
経理の仕事で使う用語や、作業方法を覚えることができます。
その結果、簿記の資格の勉強を通じて、経理の初歩的な知識を得ることができます。
そして、簿記の資格を取ると、経理未経験者の転職者は、経理の知識があることを証明することができます。
簿記の知識があることを証明できるんだから、是非簿記の資格を取ろう!と思うのはいいのですが、
簿記の資格っていろいろレベルがあるけど、
経理未経験者はどのレベルの資格を取ればいいの?
こんな疑問も出てくるかと思います。
その簿記のレベルですが、
●日商簿記
●3級レベル
が必須です。
しかし経理未経験者は、日商簿記3級を取得するもの難しいかもしれません。
(聞いたことない用語がいっぱい出てくるので、最初はとっつきにくいです・・・)
そのため、
初めて資格取得の勉強をされる方は、専門の学校に通ったり、Webオンラインで講義を受講したりするのをおススメします。
以前は、専門学校に通学して勉強するのが当り前でしたが、今ではオンラインのネット動画で講義を受講することもできます。
オンラインのネット動画での勉強だと、通学より勉強にかかる費用が安いのでおすすめですね。
(オンラインのネット動画の講義については、以下の記事で解説しています)
☞簿記2級,3級の新しい勉強法【おすすめオンライン講座3選】
できるだけ、資格取得に費用をかけたくないという人は、
独学する!
という選択肢もあります。
簿記3級なら独学でも資格を取ることはできますが、講座などで教えてもらうより、相当時間がかかりますので注意が必要です。
なお、日商簿記3級よりレベルが高い、「日商簿記2級」の資格をもっていれば、転職で有利になることは間違いありません。
採用担当としては、
「経理未経験なのに、簿記2級もってるのはスゴイな!」
と感心します。
(簿記2級はかなり難しいので、まずは3級から始めましょう)
条件② エクセルの操作ができること
経理の仕事では、必ずと言っていいほど「エクセル」を使います。
エクセルを使えないと、仕事ができない!
と言っていいほど、どの場面でもエクセルを使う必要が出てきます。
そのため、採用担当は、
「転職者は、エクセルをどのくらい使えるか?」
を必ず確認します。
これは、経理経験者だろうが未経験者だろうが関係なしに確認されますね。
このエクセルをどれくらい使えるかどうかで、採用される可能性が変わってくることがあり得ますので、エクセルの操作スキルは必須と思ってもいいです。
そして、
エクセルの操作スキル、
具体的にどれくらいあればいいの?
このような疑問も出てくるかと思います。
具体的に持っていて欲しい、エクセルの操作スキルですが、
●エクセルの一定の関数が使える
(SUM、IF、SUMIF、VLOOKUPなどといった基本的な関数)
●ピボットテーブルが使える
といったものです。
エクセルをあまり使わない人は、この操作ができない人が多いです。
しかし、経理ではこれができないと正直仕事が辛い・・・
このようなエクセルの操作スキルが無くて、
●経理の仕事が遅い
●経理の仕事がツライ
という人もいます。
採用担当としては、
エクセルの操作スキルが無くて、仕事についていけない・・・
とならないように、エクセルの操作ができる人を採用します。
経理の転職で、
「エクセル使ったことないです」と言われたら
残念ながら採用見送りです・・・
経理の仕事をやりたいと思うなら、仕事で必須なエクセルの操作スキルは、是非覚えて欲しいです。
エクセルの操作スキル、覚えるのはいいけど、
じゃあ、
どうやって覚えるといいの?
エクセルをあまり使ったことがない人にとっては、そもそも、どうやってエクセルの操作を覚えればいいか!?
わからない人もいるかもしれません。
自分で勉強して覚えろというのは、かなり酷ですね・・・
どうやって勉強したらいいかわからないときは、エクセルの学校で教えてもらうのが手っ取り早いです。
エクセルの学校については、この記事で解説していますので、エクセルの操作スキルを覚えたい方は、こちらも参考にしてください。
☞おすすめエクセル講座 厳選2選【早くエクセルを覚えたい人向け】
また、エクセルの操作スキルがあることを証明できる資格もあります。
それは、
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
という、エクセルやワードなどといった、マイクロソフト製品を使いこなせる能力があることを示す資格です。
この資格があると、採用担当も、
「エクセルの操作は大丈夫だな!」
ということがわかり、経理に採用される可能性が高まります。
(経理未経験者の転職でも有利になりますね!)
このMOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)は、資格を取得するのには苦労しますが、PCスクールなどの講座を受けて勉強すれば、意外と早く資格取得できます。
例えば、
●KENスクール
といったPCスクールでは、MOSやエクセルや講座もあるので、こちらで勉強するものおススメです。
条件②のエクセルの操作についてまとめますと、
●エクセルの操作スキルは必須
●操作スキルがあることを証明するMOSという資格があればよい
ということになります。
これは、経理の経験者であろうが未経験者であろうが、関係なしに共通して言えることですね。
厳しいことを言っているかもしれませんが、経理の仕事ではエクセルの操作スキルが必須なので、経理に転職したい場合は必ずこのスキル、自分のモノにしてください。
条件③ パソコンスキル・ITスキルがあること
経理では、毎日当たり前のようにパソコンを使います。
そして、パソコンを操作して、会計システムにアクセスして、毎日伝票を入力したり会計データを出力したりするのが当り前となっています。
例えば、
●freee
●マネーフォワード
といった会計クラウドサービスを使用したり、
●弥生会計
●勘定奉行
●NECや富士通などの会計システム
といった会計システムを使用して、経理業務を行います。
個人商店などは、未だに伝票を手書きしたりすることもありますが、一般的には当たり前のようにパソコンから会計システムにアクセスして、経理処理をします。
前段で、経理でエクセルを使うのは当たり前と解説しましたが、その前にパソコンを使うのも当たり前ですね。
ちなみに、パソコンを使えるという場合、ブラインドタッチができるのも当たり前となっていますのでご注意を。。
経理に転職を考えている方は、当たり前にパソコンは使える方々だと思いますが、スマホしか使えないという場合は、
・パソコンを買うなり、
・パソコン教室に行くなり
して早くパソコンを使えるようになってください。
稀に、パソコン操作が苦手な経理担当いるんですよ…
そういう人は、
ブラインドタッチもできず、仕事相当辛そうです。
ここからが重要なのですが、いわゆるITスキルがあることも、経理の仕事では重要になってきます。
ITスキルとは、
情報機器やネットワークを利用して集めた情報を、
自分の目的に沿った活用できる能力のこと
と言われています。
経理でのITスキルとは、簡単に言うと、
●自分で経理処理方法を検索できる(グーグル検索ができる)
●システムの操作が嫌いじゃない
このようなスキルが当てはまります。
自分で経理の処理方法を検索できる
日々の経理処理でわからないことがあった場合、ちょっとしたことなら、グーグルで検索すれば処理方法の解説記事が出てきます。
その解説のページを読んで、経理処理を確認することが当り前のように行われています。
例えば、
●この取引は、消費税が課税となるのか?非課税なのか?
●引当金ってなに?
など、日々の経理処理の中で発生する
・わからない処理
・わからない用語
を検索することはしょっちゅうあります。
今どきあまりいないと思いますが、グーグルなどでの検索を活用できない人は、経理の仕事は厳しいので、念のためご注意を。
システム操作が嫌いじゃない
経理では、毎日会計システムを使って経理処理をします。
さらには、会計システムだけでなく、
会計に関わる周辺のシステム
(販売システム、固定資産システム、インターネットバンキングなどいろいろ)
を使って経理処理する場面が多くあります。
このように、日々システムを使うことが多いため、
●システムに触れること
●システム操作すること
が嫌いだと、残念ながら経理の仕事は厳しいです。
むしろ、システムを操作して仕事をするのが好きな人、当たり前と思っている人じゃないと経理の仕事はツライと思います。
面接では、システム操作は得意な方ですか?
という質問をすることもありますよ。
経理の未経験者に対しても、
●システム操作は得意な方ですか?
●システムに対して苦手意識はないですか?
といった質問を面接で投げかけることもあります。
そして、
転職者がシステム操作があまり得意じゃないということがわかった時点で、
採用を見送ることもあります・・・
システムが苦手だと、日々の経理の仕事を行うには厳しいので、やっぱり採用は見送らざるを得ませんね。
条件④ 経理でやりたい仕事が明確であること
経理未経験の転職者には、経理でやりたい仕事を明確に意思表示してほしいです。
経理の未経験者は、経理の仕事をしたことがないので、
「具体的な仕事を明確に意思表示してほしい」と言われても・・・
といったこともあるでしょう。
しかし、経理の仕事をやりたいという以上、なにかしら経理でやりたいこと、思い描いていることがあるかと思います。
例えば、
●まずは月次決算ができるようになりたい
●ゆくゆくは決算業務に携わってみたい
●法人税の計算ができるようになってみたい
●連結決算の実務に興味があり、これから勉強してみたい
といったことを、意思表示してほしいです。
(今すぐではなく、将来やりたいことでもいいですよ)
このような、明確で具体的なやりたい仕事を意思表示すれば、
「経理の仕事に対する目標をしっかり持っているんだな!」
と、採用担当から高評価を得ることができますね。
経理未経験者であっても、
仕事に対する目標を明確に意思表示しましょう。
そうすれば採用担当からも高評価もらえます!
反対に、
「なんでもやります」、「言われた仕事はしっかりやります」
だと、やりたい仕事が明確ではなく、前向きさが弱いです。
経理の仕事をやりたいという、気持ちの強さが感じられないんですね。
やっぱり、未経験であっても経理の仕事をやりたいという思いがあるなら、
「やってみたいと思う具体的な経理の仕事」があるはずです。
このやってみたいと思う具体的な経理の仕事を明確にして、
●履歴書に書いたり、
●面接でアピールすれば、
採用担当の評価も上がり、経理へ転職できる可能性も高まります!
条件⑤ 年齢は20代~30代前半であること
経理の未経験者を採用する場合、
残念ながら、おおよその年齢の制限はあります・・・
●大企業、上場企業
経理未経験者を採用する場合、基本20代が多いです。
●上場企業の子会社、中小企業※
経理未経験者を採用する場合、基本30代前半までが多いです。
※経理だけでなく、人事総務といった管理業務全般の採用する場合が多い
私自身、6回転職し、さらに複数の会社で採用も担当した感覚としては、おおよそこの年齢制限は合っていると思います。
もちろん、これに該当しない場合もありますが、例えば、40代経理未経験者が経理に転職するというのは、さすがに厳しいでしょう。
残念ながら現実は、年齢が若い経理未経験者の方が、経理に転職できる確率が高いです。
だからこそ、
経理の仕事をしたいと思ったら、早く転職活動ができるよう、
●簿記の資格を取ったり、
●エクセルを覚えておいて、
事前準備をしておくべきです。
まとめ
今回は、
経理の未経験でも、5つの条件満たせば経理に転職できる!
ということについて解説しました。
経理の未経験者でも、経理職へ転職するために必要の5つの条件とは、
条件①簿記の資格を持っていること
条件②エクセルの操作ができること
条件③パソコンスキル・ITスキルがあること
条件④経理でやりたい仕事が明確であること
条件⑤年齢は20代~30代前半であること
この5つです。
この5つすべての条件を満たしている転職者は、経理未経験であっても、経理への転職できる可能性が高いと思います。
一方、この条件を1つも満たしていない場合は、経理への転職できる可能性は相当低いと言わざるを得ません。
経理未経験者で、これから経理に転職してみたいと考えている方は、
すぐにでも、条件の1つである、
●簿記の資格
を身に付けて転職の準備をしてください。
簿記の資格は、オンラインWeb講座を使えば、効率よく資格の勉強ができるのでおすすめです。
☞簿記2級,3級の新しい勉強法【おすすめオンライン講座3選】
また、
●エクセルをあまり使ったことがない方、
●もっとエクセルの操作スキルを磨きたいという方は、
専門のエクセル講座を受講して、スキルアップして転職準備するのもアリです。
(エクセルは、経理に限らずどの業務でも使うので、覚えておいて損なし!)
☞おすすめエクセル講座 厳選2選【早くエクセルを覚えたい人向け】
経理への転職の準備ができたらやること
経理への転職の準備ができたら、次にやることは、転職エージェントに登録して求人を紹介してもらいます。
その場合、転職エージェントから、経理未経験でも応募可の求人を紹介してもらう必要があります。
この経理未経験でも応募可の求人を紹介してもらえるエージェントは、次の記事でまとめていますので、参考にしてください。
※関連記事:経理未経験者が利用すべき【転職エージェント7選】現役経理マンがオススメ
転職エージェントから求人を紹介してもらった後は、書類選考・面接と続きますが、今回ご紹介した5つの条件を満たしていれば、内定・採用となるチャンスも増えます!
経理未経験の転職者の方々には、自分は未経験だからといって諦めず、将来経理の仕事に携われるよう、
●転職の準備
●転職の活動
2つを頑張ってください。
未経験でも、経理に転職できる可能性はありますから!
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